退寮清掃チェック(対じじぃ戦)
⬆掃除機と一緒にバスを待つ写真
退寮しました。
始発に乗って寮へ行き、清掃の仕上げをした。6時に寮に着く。
このヤニが染み付いた部屋とは今日でおさらばだ。
私はタバコを吸わない。
じじぃ(寮務員)によるチェックは3時間後である。
私は清掃した。これに基づいて⬇
私は清掃した。便器の黄ばみを削りながら、いったい俺は何をやっているんだ!?と自問自答しながら……。
体力の限界は近づいている。
私は清掃した。1カ月前にじじぃから高圧的な態度で清掃するよう叱責されたのを思い出しながら。
そして、時が来た。
ピンポーン。
部屋全体に緊張が走った!
モニターでじじぃの姿を一瞥し、
ガチャっと玄関を開ける。
「いない………消えた!?」
じじぃがいない。雲隠れの術か?幻術使いとは油断できぬ。が、私には八門遁甲の陣がある。弁護士にならなければ死ぬ!という覚悟。凡人の狂気は天才に勝る!
「おはようございます」
ドアから少し離れたところにいた(´・ω・`)
そこにいたのは完全なるじじぃである。誰が見ても完全体のじじぃである。禿げ上がった頭、老眼鏡、肌には目立つシミがある。よぼよぼの体。しかし油断はできぬ。奴には仲間がいる。
なぜそこに?間合いをとっているのか?
躊躇している暇はない。先手必勝である。
私「あ、よろしくお願いします(小声)」
と咆哮を発した。
じじぃ「……それでは始めるね」
スーパースルーである。メンタルに甚大なダメージを受けた(*_*)
そして、ペースを握られた!おのれ、老獪な幻術で惑わすつもりか?
妖怪じじぃは玄関から順に見ていく。
私はじじぃの動きを観察するため、距離をとった(((((((・・;)くるならいつでもこい!俺の広背筋が火を吹くぞ!
なぜブルース・リーの体は、大胸筋に比して広背筋が異常に発達していたのかお分かりだろうか?
パンチを打つときに大胸筋があると邪魔だからである。
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じじぃチェックが進んでいく。
じじぃ「……(゜_゜)(。_。)キョロキョロ…よし…」
1ヵ所に要する時間は5秒ぐらい。
どんどん見ていく。
じじぃ「(゜_゜)(。_。)キョロキョロ…よし、(゜_゜)(。_。)ヨタヨタ…よし」
私「……」
チェックが始まって1分ほどが経過した。
じじぃ「よし、大丈夫だね。綺麗にしている。さすが掃除機持っているだけあるね。寮生で掃除機持ってる人少ないんだよ。それじゃ、この立会人の欄に全部チェックして下さい」
えっ俺が!?ていうかチェック早すぎるだろ!清掃に累計10時間以上掛かったんだぞ。そんなユルユルなのか。てか、絶対見てないだろ!他の寮生は掃除機無いんなら普段どうやって掃除してるんだ!?
結婚することが本当に幸せなのか?
なぜ世間体を気にして生きるんだ?
生きていることを証明できなければ死んでいることと同じなのか?
ねぇ、教えて❤
一瞬、様々な疑念が私の頭を錯綜したが、
私「…あ、はーい。ここでいいんですよね?」
じじ「うん、そこ」
こうして清掃チェックは2分弱で終わった。いま考えれば1カ月前の高圧的な態度は、私にちゃんと清掃させるためだったのか。やられた。謀りやがったな。
私は思い出した。これがいすゞの殺り方であったと。仕事においても社員がムチで叩いて働かせ、恨みが最大限に達した時に、その社員がしばらく異動するという、肩透かし(笑)期間工を使い潰す。組織的な犯行である。
しかし、私は恨みはしない。雑魚に用はない。なぜなら、コツコツ貯金してたから!
最後部屋を出る時、
じじぃ「だいぶ長くおられたのかな?3年おられたのでしたか?」
私「そうですね。はい。」
じじぃ「正社員になればよかったのに」
私「……いや~、大変ですよ」
(こいつは現場を知らないな。社員になるわけないだろ。刑務所に入ったほうがマシだ。このボケじじぃが(笑))
出口に来た。
じじぃ「…それでは、ありがとうございました」
私「ありがとうございました!」
最後はお互い顔を見ずに流れるような社交辞令で別れた。
こうしていすゞ期間工の退寮手続きが終わった。
掃除機を持ちながら新居へ向かう。恥ずかしかったが、誰も私に無関心である。
帰りのバスで工場の正門が見えた。
さらばだ。ブラックいすゞ!訴えられんなよ!
部屋に帰ると、頼んでいた机が届く。ナイスタイミングだ。
机を5分で組み立てる。元組立工の本領発揮である(笑)
今日は清掃に集中力をだいぶ使ってしまった。残りの気力で40分勉強する。
その後、近くを散策すると、
図書館がある。歩いて5分。
これから、また新たな冒険が始まる!
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